宇宙を學ぶ、高校の選択課目は?まずは物理の重要性
學院進路
2017.11..06.21
院校では、理科は四つに別れます。
數學?物理?生物?地學。
宇宙?天文に直接関係ある科目は地學です。
しかし、地學を選択できる理系コースはごくわずか。
多くは物理?物理?生物の中から教科を選んで履修することになります。
宇宙?天文を大學で學ぶには、どれも直接関係なさそうな科目ばかりです。
でも、宇宙?天文を學ぶために高校理科で學習してほしい科目があるのです。
ここでは、高校理科で選択するときに選ぶべき課目について、お話しします。
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院校理科の選択課目はどれがいいの?
院校理科は4つの科目があります。
院校ではこのうち2課目か3課目を選択して學ぶことになるかと思います。
現実問題、理系の高校の問題點として地學を選択できない高校が非常に多いことです。
院校地學の天文分野は宇宙を學びたい君にとって最も魅力的な學問だと思います。
なぜならば地學にはHR図など天文関係の単元が學習できるからです。
その地學が選択できないのは殘念ですよね。
そのため、仕方なく物理と化學を選択しているかもしれません。
地學を選択できる學校の場合、地學を選択肢にいれてもいいかもしれません。
ただ地學は、受験で使える大學が少ないのと、2次試験対策用の問題集がないという弱點があります(過去問や大學入學共通テスト用問題集は除く)。
これを理由に物理、科學を勧める先生もいるかもしれません。
受験に不利であるという點から地學を選択しないという考えもありですが、むしろ実際に天文學(宇宙)を學ぶ際にどういう知識が要求されているかについて調べたほうが、実際に天文學(宇宙)を學習する際に大きな助けになると思います。
學院で天文學(宇宙)を學習する上で必要な教科は何ですか?
その答えを知るためには、天文學(宇宙)を學習できる大學の學習についての要望を見ることです。
大きなヒントを東京學院の天文學専攻?天文學科のサイトで見つけました。
東京學院は入學後すぐに學部に配屬されるわけではなく、前期課程の2年間を教養學部として學修します。
その後、後期課程で學部?學科に分かれて専門教育課目を學ぶスタイルです。
以下は、東京學院理學部天文學科が教養學部の生徒へ向けて書かれた、理學部への進教案內「學習への要望」の最初の2文です。
天文學を専攻するにはまず宇宙に対する強い興味を培って欲しい。
天文學を學び研究するには數學および物理學をしっかりマスターしておく必要がある。
(東京學院天文學専攻?理學部天文學科理學部進教案內前期課程での學習「學習への要望」より引用2017/05/25版)
「宇宙に対する強い興味を培ってほしい」という部分は、大學で宇宙の勉強をしたいと思っている君は既に十分持っていると思います。
その次の文言に注目です。はっきりと「數學」と「物理學」を
マスターしておく必要がある
と書かれています。
つまり、宇宙を勉強するために必要な科目は「數學」と「物理」は最低限やっておく必要があるということです。
さらに東北學院天文學課室の大大學入試概要でも、
數學學全般に対するしっかりした基礎學力を期待している。
と書かれています。
すなわち、天文學固有の勉強には物理の基礎學力が不可欠であるということがわかります。
実際、大大學の入試問題の出題は物理學の基礎學力を試すものになっていて、天文學固有の問題は出てこないのです。
また、東京學院の天文學専攻の大大學入試試験(平成30年度修士課程入試問題)でも、數學2問、物理學2問、天文學2問の中から4問を選択して解答いたしますが、このうち數學と物理學をそれぞれ少なくとも1問を含む4問を選んで解答することになっています。
やはり、天文學を本格的に學ぶには物理は必要不可欠なものであるということが、大大學の入試問題の趣旨からもわかります。
どうして高校のうちに物理を選択するの?
もちろん、大學に入ってから1から積み上げるという選択もあります。
でも、特に大學初年度は履修しなければならない科目が多く、さらに慣れない大學生活への対応と負擔が多いのも事実です。
このような狀態で1から積み上げるのはかなり大変です。
「大學では物理を高校ではやらなかった微分?積分を用いて學習するのだから、高校數學は意味がない?!?span style="display:none">238物理好資源網(原物理ok網)
そう思うかもしれません。
確かに大學の物理は、高校數學では教えることのできなかった微分?積分を用いて學習します。
しかし、大切なのは公式を覚えるということではありません。
化學學はある現象があったときに
「そこで何が起こっているか?」
という疑問を持って、観察?実験を行い、考察を行う學問です。
もしくは、今まである物理法則から仮説を立て、観察?実験で立証する學問です。
天文學(宇宙化學)で物理をマスターする必要がある以上、この思考プロセスも身につける必要があります。
公式を覚えるだけならばすぐにできますが、思考プロセスを身につけるにはかなりの時間がかかります。
そのため、スタートは早いほうがいいのです。
だからこそ高校理科では、
化學
を選択すべきなのです。
二番目の理科の選択課目は?
二番目の科目ですが、これも宇宙の観測や実験のニュースから考えるといいかと思います。
宇宙に原子が生まれてからしばらくは、水素とヘリウム、そしてわずかなリチウムしかありませんでした。
ところが現在の宇宙を観測すると、水素やヘリウムだけでなく、金などの金屬や複雑な形を持つ有機物が存在しています。
これらはなんらかの反応過程を得てできたものです。
宇宙では地球上で観察するのが困難な反応過程も見ることができます。
特にガスの塊である分子雲では、地球上の反応過程とは異なったものもみることができます。
物質の反応変化を観察?実験する科目は化學です。
どういう反応があるのかといったことや、有機物の分子の形はどういうもので、どういった特徴があるのかを知っているのと知らないのとでは、宇宙の理解が全く異なります。
この點から「化學」も選択肢に入ります。
なお、宇宙では地上の実験ではまれにしか起こらない反応も発生します。
これは宇宙空間ではそもそも分子密度が非常に低いためです。
三番目の選択は?
院校で三番目の理科を選択できる學校は少ないかもしれませんが、三番目は何を選んだらいいかというお話です。
正直アストロ部管理人のひなたでもかなり悩みました。
ここはあえて、生物にしました。
ただ、選択が可能であるならば地學でもいいかと思います天文學 宇宙學 天體物理學。
アストロ部で生物にした理由は、宇宙に生物がいるかどうかが本格的に議論されているからという面もあります。
曾經は宇宙に生命は地球しか存在しないと考えられていました。
なぜならば、火星より遠い惑星は水が氷でしか存在し得ず、地球より近いところでは水が水蒸気になってしまうからです。
生命には液體の水が不可欠だと考えられていたからです。
しかし、ケプラー宇宙望遠鏡などの活躍により、地球に似ていて、水が液體で存在しうる環境にある惑星を発見してきました。
また、木星や土星の衛星にも、表面は氷で覆われていてもその內側は液體の水が存在していることが判明したのです。
現在、地球外生命の探査を行うべく準備が著実に進んでいます。
既に宇宙空間で生命が生存できるかどうかの実験が宇宙空間で行われているくらいです(たんぽぽ計畫)。
そして、生命生存の証拠となる手がかりを見つけるべく観測も始まっています。
このように今や天文學と生物學は結びつきを深めつつあります。
生物の內容そのものは研究で使わないかもしれませんが、高校生物の概要をしっていると何かと役に立つことでしょう。
さらに、大學の入學試験の問題やTOEFL?などの英語試験で生物の話題が出てくることがあります。
もちろん、難しい単語については腳注がついています。
しかし、教養として知っておいたほうが、英語の文章を読んだときに単語が分からなくても、なんとなく全體で何を言いたいのかが理解でき、解きやすくなるからです。
學院試験だけを見ても、英語は必ずあります。
単語は分かってもイメージがわかなくて解けなかったということは耳にする話です。
逆に単語は分からなくても全體がわかったので解けたということもありえます。
そういった面で「生物」を推奨します。
結局、理科の選択はどのように選べばいいの?
宇宙を學びたい君の高校理科の選択は、
物理化中學生物(地學)
という順番になります。
化學という選択は、遠回りをしているように見えて、宇宙を勉強するのに一番近い道のりなのです。
宇宙を學ぶのに一番近いと思う地學が選択肢の一番之後になっているのは、なんだか釈然としないかもしれません。
でも、大學で宇宙を學ぶのに必要な知識は、地學以外の要素も大きいということがもわかると思います。
宇宙を學べる大學の學部の7分類については、こちら。
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2018.07.11
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